Janglish : Difficult


日本語では、「あ、うんの呼吸」や、「暗黙の了解」などが、コミュニケーションのツールとして使える面がありますが、英語では自分の考えは正確に表現する事を求められます。正確さを欠く、曖昧な表現は、聞き手に都合よく解釈してもいいという余地を与えてしまいがちです。その例が、ノブが使ったdifficult(難しい)という形容詞でしょう。日本語で「難しい」は時として「不可能」という意味にもなりますが、difficultはdifficultであって、impossibleという意味ではありません。

American Manager: Please visit the customer’s office tomorrow. We need a quick sale to meet this quarter’s target. $100K will be enough.
Nobu(Japanese Sales Rep): That may be difficult.
American Manager: That’s why I’m asking you! I have confidence in your ability. Go for it!

アメリカ人マネージャー:明日、顧客のオフィスを訪問して下さい。この4半期の目標を達成するのに、今すぐ売り上げが必要です。10万ドルあれば十分でしょう。
のぶ(日本人営業担当者): それは厳しいかもしれません
アメリカ人マネージャー: だからあなたにお願いしているのです!あなたならできるはずです。頑張って下さい!

日本人スタッフは「難しい=無理」という意味で話していますが、それはアメリカ人マネージャーには伝わっていないのです。売り上げを期待していたマネージャーがあとで矛盾を知れば、日本人スタッフが窮地に立たされることは簡単に予想できます。こうした問題は、日本企業と取引をする外国人の間ではよく知られていると言われています。不可能な事は、言葉を和らげたり、遠まわしに言わずImpossibleとはっきり伝えましょう。